前回は、「具現化出来るか否かを決めるのは、その人の能力の問題だ」と言いました。では、能力が乏しい者は、何事も達成できないのか?そんなことはありません。「能力」なのだから、それを伸ばすことも可能でしょうと言いました。「だったら、その能力を伸ばしましょうよ!」というところまででしたね。今回は、どうやってその能力を伸ばしたら良いのかを考えてみましょう。まず私の話をしましょう。私は「ぐうたら」です。自分でも嫌になるくらい、切羽詰まらないと行動出来ない人間です。今でもそうです。この話、自分でそのことを「自覚」しているか否かが重要だと考えています。私は自覚しているからこそ、口だけで終わらないように、とにかくアクションを起こすことを心掛けています。そうでなければ、「口だけ番長」になり、言う事は一人前で、「何も実行できない人間」の烙印を押されてしまいます。なので、私自身、その能力を伸ばすには、まずは「自覚すること」でした。「そう言えば、言ったっきりで行動出来ていないな」と考えてみるのはどうでしょうか。私自身の経験では、たくさんの「出来ていない」が見つかります。仕事の事もプライベートな事もたくさん見つかります。それでは恥ずかしい!この能力を伸ばすにはどうしたら良い? という問いに対して、もっとありふれた事を言う方が良いのか迷いました。例えば、 ○ 小さな成功をたくさん経験する ○ 同僚が出したアイデアを皆で全力でバックアップするというようにですね。あなたがリーダーならば、部下の提案を全力でフォローしてあげる。もしかしたら「言ったっきり」になるかもしれないという予測も出来るでしょう。そうなると、提案することで終わってしまい、その提案を具現化するまでの責任を負わない部下になってしまいます。提案する以上、形にして結果を出すまで持って行かないと。。。会議の場で提案するとか、その提案のために皆を招集したのなら、そこでコストが掛かっているのですから、提案する者にはそのコストを回収する責任が発生するのです。そうならないために仕事の負荷を減らして具現化に取り組める体制を整えてあげることもできますよね。本当はこの様なことを書こうかと迷いましたが、私自身の事も含めて考えると、上記で挙げた「仕事環境」よりも、「心理的」な場合が多かったのです。分っているけど行動に移す段階で面倒くさくなったり、明日からやろうと先延ばしにしたり。「上司に具現化できる環境を作ってもらう」「仕事が忙しくて着手できない」というのは、結局は言い訳だったんですね。そうやって何かのせいにして、自分で納得して、対外的には言い訳したつもりになって、要は面倒だから先延ばしにしてたのでしょう。問題は、もっと根本的な所にある。それが、私が提案する能力を伸ばす方法、「自覚すること」です。自覚できないと、永遠に何かのせいにして、何も結果を残せません。(了)